戦争という我々の命を危険にさらすことを許容するか拒否するか、核戦争であれば広島・長崎をはるかに超える我々日本人の犠牲と惨状を許容するか拒否するか、今決断しなければならない時だ!戦争の足音が加速的に近づいている!

 権力担当は「国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜く決意」という常套句をオーム返しに繰り返しているが、決意表明以上の現実的内容は無く、戦争状態になれば「守り抜く」ことは不可能だ。

 ☆ 短い常套句をオーム返しに繰り返すやり方は、ヒトラーの情報操作技術[大衆の受容能力は非常に限られており、理解力は小さいが、その代わりに忘却力は大きい。この事実からすべての効果的な宣伝は、重点をうんと制限して、これをスローガンのように利用し、そのことばによって、目的としたものが最後の一人にまで思い浮かべることができるように継続的に行わなければならない](情報源:「わが闘争(上)」,アドルフ・ヒトラー著 平野一郎・将積茂訳,角川文庫,2001年10月改版)に酷似だ。

 

権力担当は選挙で過半数を獲得すれば次のように結論するだろう。

「日本は制裁強化の延長線として、専制的な軍事力行使や北朝鮮を完全に破壊する行動をとる場合を含めて、米国の決定方針に100%共に行動する。そのための仕組みはでき制度も整っている。この行動で、日本人の安全性は低くなるかもしれないが毅然とした対応はとる。今回の選挙で信任を得れば、この対応のお墨付きを得たことになるので、躊躇なく行動できる」

この結論には、安倍首相の発言に関する下の1~3のすべての情報を総合して客観的、合理的に判断すると辿り着く。

1.(情報源:首相官邸トップ>平成28年9月12日 第50回自衛隊高級幹部会同安倍内閣総理大臣訓示)

安倍総理大臣が、自衛隊の幹部が一堂に会する「高級幹部会同」の訓示で、断じて容認できない北朝鮮による相次ぐ核実験等のわが国が直面している極めて厳しい状況への解決策として、

① 「国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜く決意」

② 一次安倍政権の時の防衛庁から省への移行、国家安全保障戦略の策定とその司令塔としての安全保障会議の設置、防衛装備移転三原則の策定を始めとする安全保障政策の改革、集団的自衛権の行使容認を含む平和安全法制の成立、統合幕僚監部に部隊運用に関する業務を一元化したこと等の仕組みはでき、制度も整ったので、「後は、これらを、血の通ったものとする。必要なことは、新しい防衛省自衛隊による「実行」。国民の命と平和な暮らしを守り抜く。「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と安定、繁栄に、これまで以上に貢献していく。今こそ、「実行の時」」

の二つをセットにしている。

2.(情報源:産経ニュース2017.10.8,衆院選2017特集 党首討論会詳報(3))

衆議院選挙公示を目前にした10月8日の党首討論会で、日本共産党志位委員長が、「北

朝鮮の軍事挑発は絶対に容認できないが、同時に、破滅をもたらす戦争は、絶対に起こ

してはならない」と主張し、これとのかかわりで、安倍首相が一貫して支持している「すべての選択肢はテーブルの上にあるという米国の立場」には先制的な軍事力行使も含まれ、「先制的な軍事力行使で対応したら破滅をもたらす戦争になるので、安倍首相が先制的な軍事力行使は絶対やるべきでないと米国に求めるべきではないか」と質問した。

これに対して安倍首相は、「日本の今までの対話の努力が裏切られ続けたのであらゆる手段の圧力を高めていって、北朝鮮政策を変えるから話し合ってもらいたいという状況を作ってこさせる必要があり、すべての選択肢がテーブルの上に乗っている米国の方針を支持している」と強調した。

3.(情報源:首相官邸トップ>平成29年9月25日安倍内閣総理大臣記者会見)

3-1.安倍総理は冒頭の発言で概略次のように説明している。「国連安保理が全会一致で決定した制裁措置の完全履行だけでなく、北朝鮮が全ての核、弾道ミサイル計画を完全な、検証可能な、かつ不可逆的な方法で放棄することを受け入れない限り、今後ともあらゆる手段による圧力を最大限まで高めていく他に道はない。世界中の誰も紛争などを望んではいないが、対話による今までの平和的解決の努力は結果としてことごとく裏切られ、核・ミサイル開発が継続しているので、対話のための対話には意味はない。

北朝鮮が意図的に緊張をあおっている今だからこそ日本はぶれてはならず、この選挙

国民から信任を得て、国際社会と共に毅然(きぜん)とした対応を取る我が国の国

益を守るため、国民の皆様の信任を得たい」

3-2.記者との質疑応答で、「トランプ大統領のアメリカは北朝鮮を完全に破壊するしか選択はないかもしれないというコメントは、日本をより安全にするのか、日本人の安全性は低くなるのか」という質問に対して安倍総理は「日本は全ての選択肢がテー

ブルの上にあるとの米国の立場を一貫して支持日米は100%共にあることを確認

している」こと、「今後とも北朝鮮に対して、北朝鮮がその政策を変えるまでしっかりと、日米でしっかりと協力をしながら、国際社会とも連携しながら、圧力をかけ続けていきたい」と答えている。この答えから明らかなことは「アメリカが北朝鮮を完全に破壊する行動をとる場合も日本は100%共にあるので、日本人の安全性は低くなる」ことだ。日本をより安全にしたり最低限現状維持が確かであれば、自分に有利なこと宣伝になることは必ず口にする安倍総理だから「日本人の安全性は低くなる」以外考えられない。

 

戦争になれば我々国民の平和で幸せな暮らしは守れるわけがない。自衛官含めて善良な国民の犠牲者が確実に出、その家族等の平和で幸せな生活が破壊されるのは太平洋戦争で証明済みであるし、自衛官に関しては、下の菅原文太氏の言葉が極めて重い。

若手自民党議員達との話題が尖閣列島に於ける中国船舶の不法侵入になった時、一人の議員が「「法律を改正し、自衛隊を送り、武力を持ってしても、中国船舶を追い返し、国土を守らなくてはいけない。これでは、日本の名誉が損なわれる」と言った。

その時の菅原文太氏の言葉が「もし、そこで、一発でも銃弾が飛べば、戦争が始まる。そして、自衛官の命が失われる。国会議員が守るのは国家の名誉なのか、それとも国民一人ひとりのいのちなのか。私は、あの戦争を体験している。どんなことがあっても二度と戦争はしてはいけない。名誉なんてものは一度失っても取り戻すことは出来る。でも、いのちは一度失われたら二度と取り戻すことが出来ない。」だった(情報源:夜回り先生は、今!(水谷修ブログ)20150804)。

 

平和観についての世論調査2014で「これからも日本の平和を守っていくために、今最も重視すべきこと」の回答の約80%が「武力に頼らない外交+民間レベルでの経済的・文化的交流」であること(情報源:平和観についての世論調査2014 単純集計結果」,NHK放送文化研究所)や、

太平洋戦争で奇跡的に生存できた2人の元日本兵の話--「2、3年前まではいわゆる平和、絶対戦争反対一本できよった、日本もね・・(中略)・・戦争はしないというのが第一条件だね。戦争だけは本当に嫌だ。戦争は嫌だ(情報源:報道ステーション 20150407「戦艦大和沈没から70年の日」,米軍の攻撃で戦艦大和は沈没、3056人が死亡し276人が奇跡的に生還したが、その一人中谷健祐さん(92歳)の話)、「戦争というものは殺されるか殺すかの戦いでしょ。だから、そういうことはもうやっちゃいけないということを、強いて言いたいわけですよ。勝っても負けてもダメですね、戦争ちゅうのは(情報源:情報ライブミヤネ屋20150408,日本人1万22人が戦死したパラオペリリュー島で生き残った日本兵34人の一人土田喜代一さん(95)の話)--等もしっかりと脳裏に刻み込んで、

“「国民を個人として尊重し、生命・自由及び幸福追求に対する国民の権利等を大切にしながら戦争そのものを否定して平和を誠実に希求している日本国憲法」下の国民として至極当たり前の正しいこと”を堅固な岩盤の出発点にすることだ。

 

※aufhevenの日記の他のテーマ[主なメディアは、「トランプ大統領と拉致被害者家族、面会する方向で調整」のみ大々的に報道する「発表ジャーナリズム」に終始するだけなので、国民の判断を大きく誤らせる方向へ誘導する重大な誤りを犯している危惧がある]にも目を通していただけるとありがたい。